脂漏性皮膚炎はどんな病気ですか?
皮膚では皮脂腺から毛孔を通じて皮脂が分泌されていますが、この分泌が多くなった状態を脂漏と言います。脂漏を基盤として、紫外線やカビ(真菌)などによって皮脂が脂肪酸に分解され、炎症を引き起こすことがあります。これが脂漏性皮膚炎です。
また、脂漏性皮膚炎を発症・悪化させるものとして癜風菌(でんぷうきん)という真菌が関与していることが報告されています。この菌は脂を好む菌ですが、皮膚に普通に存在しているものです。ところが、脂漏性皮膚炎になると、この菌が異常に増える症例もあることがわかっています。


脂漏性皮膚炎とフケ症は同じ病気ですか?
フケは頭皮の老化した角質細胞がはがれ落ちるもので、生理的なものです。普通はそれほど目立たないので、洗髪などで流されてしまい、気になるものではありません。しかし、何らかの原因ではがれ落ちる量が増えると、フケが目立つようになり、“フケ症”と呼ばれるようになります。フケ症になると、かゆみを伴ったり、炎症が起きることもあります。
フケ症は体質的に皮脂の分泌の多い人がなりやすく、その大部分は脂漏性皮膚炎の軽いもの、あるいは前段階と考えられます。


脂漏性皮膚炎はどこにできるのですか?
脂漏性皮膚炎のできやすい場所は、頭や顔などの皮脂分泌の多い場所(脂漏部位)や腋の下などの皮膚が擦れやすい場所です。


治りますか?
自然に治ることが多い乳児の脂漏性皮膚炎に比べて、青年期以後に発症すると再発を繰り返し、治るまでに時間がかかることもあります。何よりも根気よく治療を続けることが大切です。






 

なぜ、脂漏性皮膚炎になるのでしょうか?
残念ながら、脂漏性皮膚炎の原因についてはわかっていないこともたくさんありますが、いろいろな要因が影響して発症・悪化させていると考えられています。最近では、脂の多い場所を好むカビ(真菌)の脂漏性皮膚炎への関与が注目されています。



 

どうすれば治りますか?
脂漏性皮膚炎では、医師が処方するぬり薬やのみ薬だけでなく、日頃から発症・悪化の要因を取り除くことも大切です。

どのような治療法がありますか?
主にぬり薬を使用しますが、症状、状態によってはのみ薬を併用します。

◆ぬり薬◆
ぬり薬は病変部を石鹸などで洗い清潔にしてから使用します。
炎症がある場合、外用ステロイド剤あるいは外用非ステロイド性抗炎症剤」を、症状や患部によって使い分けます。さらに、真菌に対して外用抗真菌剤を使用します。

◆のみ薬◆

※脂漏性皮膚炎は、かぶれ(接触皮膚炎)、尋常性乾燥、アトピー性皮膚炎、白癬などと間違われることがあります。自己診断をしないで、まず医師に相談ください。

日常生活で気をつけることは何ですか?
●皮膚を清潔に
できれば毎日入浴し、低刺激性の石鹸(シャンプー)を使って、ていねいに病変部(頭部)を洗浄(洗髪)し、皮脂、鱗屑を取り除きます。ただし、強く擦らないようにします。入浴後は、病変部には外用剤、その他の部位には保湿剤を使用します。また、ふだん、病変部を掻かないように注意します。

●食生活に注意
@多くのビタミンは欠乏すると皮膚症状があらわれますので、とくにビタミンB群を多く含む食品を積極的にとるようにします。
(レバー、しじみ、牛乳、卵、ほうれん草、トマト、キャベツ、椎茸などを積極的に)

A皮脂分泌を高めたり、皮膚に悪影響を与えるような食品はとり過ぎないようにします。
(脂肪分、糖分、ナッツ、コーヒー、アルコール、香辛料などはひかえめに)

B便秘にならないよう、規則正しい食事をし(排便の習慣をつけ)、食物繊維の多いものをとるなど気をつけます。
(玄米、麦、まめ、野菜、いも、海草、きのこ、こんにゃく、果物などを積極的に)

●ストレスを避ける
ストレス、過労(睡眠不足)などは増悪因子となるので、規則正しい生活を心がけ、十分に睡眠をとるようにします。








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